危険物乙種第4類の特殊引火物の性質と物品名の覚え方

危険物乙種第4類の特殊引火物の性質と物品名の覚え方

危険物乙種第4類の分類とその定義においては比較的覚えやすい部分があるのですが、分類された物品名を覚えるのが非常に苦痛でした。特殊引火物の物品名なんかは、

ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセドアルデヒド、酸化プロピレン

これ、覚えんの辛くないですか?

もう少し似たような名前とか特徴あって欲しい。例えば、ユーゴスラビア生まれなんかの人だと、「ッチ」って付くじゃないですか。そういう共通なものがもう少しあったらと思うんですけどね。

身近にもないし、馴染みの無いものばかりなので何をどうして覚えたらいいのか?中々語呂合わせもしづらい。ということで、過去問などで比較的出てきそうな物品名に絞って覚えました。

危険物乙種第4類の物品名

品名定義物品名
特殊引火物発火点100C以下または、引火点がー20度以下で沸点が40度以下ジエテルエーテル
二硫化炭素
アセトアルデヒド
酸化プロピレン
第一石油類引火点21度未満ガソリン
ベンゼン
トルエン
アルコール類炭素原子の数1~3個、OH基1個を持つ飽和1価アルコールメチルアルコール
エチルアルコール
第ニ石油類引火点21度以上70度未満灯油
軽油
酢酸
第三石油類引火点70度以上200度未満重油、クレオソート油
第四石油類引火点200度以上250度未満ギヤー油
シリンダー油
動物植油類引火点250度未満アマニ油
ヤシ油

とにかく品名覚えが大変ですが、法則性というか、ガソリンなどの最後に「ン」が付くものは第一石油類というのは覚えやすいですね。

あと、親しみやすいのはガソリン。これは車乗る人なら覚えやすいですね。ただ、自分でセルフで詰められる灯油、軽油は第2石油類です。重油は詰められないけど第3類。

ギヤー油など最後に油とつくのは第4と動物植物類に分けられています。これはしっかりと品名を覚えておきたいところです。あと、特殊引火物については過去問で出題率高いので、品目はもちろん特性までしっかりと覚えておかなければなりません。

特殊引火物の物品名と特性を覚える

出題率一番高いのは、やはり特殊引火物ですかね。一番危険かつ、引火して事故になる可能性が高いわけですから、この資格取るなら面倒と言わずしっかり覚えなければいけません。

共通の特性としては、全て無色の液体ということ。ただ、臭いについてはここに挙げる4つ全てに特性があります。

また、特殊引火物の一番の特性としては、4つあるものの中で、3つが引火点、発火点、沸点のいずれかが第4類の危険物の中で一番低いということ。ここ、重要ポイントですね。特殊引火物ということで、第4類の中で危険な物品ということで、引火点や沸点、発火点が低いんですよ。事故に繋がりやすいですからね。有毒なものもありますし。

ジエチルエーテル

  • 引火点 ー45C°
  • 発火点 160C°
  • 引火点が第4類危険物の中で一番低い
  • 揮発性が高い

二硫化炭素

  • 発火点が一番低い
  • 水に溶けない。水より重い。
  • 引火点 -30C°
  • 発火点 90C°
  • 保管時水を張る

アセトアルデヒド

  • 沸点が一番低い
  • 引火点 -39C°
  • 沸点 21C°
  • 密栓して保管する場合は、不活性ガスを封入する。

酸化プロピレン

  • 引火点が低く引火しやすい。(4類の中で一番低いわけではない)
  • 引火点-37
  • 水にもエタノールにもジエチルエーテルにも溶ける。

特殊引火物の物品名の覚え方

楽しくどうやって覚えていいんだろうか?考えたんですが、ほんと難しくてややこしい名前ばかりで、覚えるのも失せてきます。

ジエチルエーテル→二硫化炭素→アセドアルデヒド

引火点(ー45C°)→発火点(90C°)→沸点(21C°)

という順番で考えると比較的覚えやすいような気がします。この中で問題で出てくるのが2硫化炭素。特に、

水よりも重いけど、水に溶けない。

水に浮くものが多い中、この二硫化炭素だけは水よりも重く、水に溶けないんですよね。その特性を活かし、水を張って蒸気を抑えるようです。密栓して貯蔵する、ジエチルエーテル、アセドアルデヒド、酸化プロピレンとはちょっと違ったキャラクターのような感じです。

第一石油類の物品名と特性を覚える

特殊引火物と同じくらい大切かもしれませんね。ガソリンは車持ってる方なら馴染みがあるので覚えやすいと思います。

物品名のほとんどが「ン」で終わるのはほんと助かります。

第一石油類の特性は、

第一石油類は引火点21C°未満(以下と絶対覚えないように。)水より軽く、空気より重い。静電気が発生しやすい。

ガソリン

引火点がかなり低く、-40C°以下です。ここまで低いと特殊引火物と間違えそうなので、注意が必要です。ガソリンを積める人にとったら、ここまで危険性が高いとは思ってなかったという人もいるかもしません。空気よりかなり重いので低所に溜まるという特性があります。

  • 比重 0.65~0.75
  • 引火点 -40C°以下
  • 発火点 300C°以下
  • 燃焼範囲 1.4~7.6%

水に溶けないので非水溶性です。